570億USドル規模 ウタパオ国際空港のオーバーホール

シンガポールは航空機のメンテナンス、リペア、オーバーホールに評判がありますが、タイもシンガポールにとって代わる存在になるために、570億USドルを費やしてベトナム戦争時代の空港を改良する計画です。

 ロッキードマーティン社傘下のシコルスキーエアクラフト社によって、ウタパオ国際空港の改良計画のうち、メンテナンス、リペア、オペレーション(MRO)の支出可能増加額の調査を実施すると、国の投資委員会事務局長次長アジャリン・パッタナーパンチャイ氏は述べました。バンコク近郊の民間及び軍用機空港にあるMRO施設の発展を評価し、3月にエアバスSEはタイ国際航空国営株式会社との契約にサインしました。

<タイにある航空会社>
タイ国際航空
エアアジア
*リンクは各航空会社へと飛びます。

 「シンガポールは現在非常に厳しい状況です。」と5月25日に行われたブルームバーグトロントオフィスでのインタビュー中アジャリン氏は話しました。その時、同氏はウォー投資会社を訪問するため、カナダを訪れていました。「その地域での航空会社需要を聞き取るため、特にミャンマー・ベトナム・カンボジア地域においてです。また自動車部品業やエンジニアリング事業において強みを持つタイは、MROの中枢国として第二位に選ばれることでしょう。」

 空港プロジェクトは軍事政府のプラユット・チャンオチャ首相による経済成長の最終目標の一つです。3年前のクーデターにより、経済発展の計画は近隣諸国に遅れをとっています。国の東部海岸沿いの開発プロジェクトもまた、2017年から2021年にかけて1.5兆バーツ(440億USドル)を投資しており、計画のなかでも重要な要素です。

 タイ東部経済回廊の空港計画以外にも、高速鉄道の建設計画に45億USドル、新都市計画に115億USドル、製造業へ140億USドルと、これだけの投資が必要です。政府は空港と港を管理・メンテナンスします。他のプロジェクトは官民連携や非公式に実施される予定です。

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 「絶対に成功させます。」とアジャリン氏。資金に余裕が出てきているようです。同氏によると、政府はすでに2017年度予算割り当てを決定しており、回廊プロジェクトにあてる政府予算を削ったり、国をあげて進めているMROビジネスの見積り額を削るなどの対応をしています。

 同氏によると、クーデターの後、海外からの直接投資は特にデジタルやハイテクノロジーの分野で回復しました。

 例としてトロントにあるカナディアン・ソーラー社は2015年に営業許可を申請し、2年後にタイ工場の操業を開始しました。電気自動車では、「大物が、ただしテスラではありませんが、進出しようと待っている状態です。」(同氏コメント)

 FDI(直接投資)は2015年の27億USドルから2016年には86億USドルへ増額しました。(投資委員会作成データより)

 委員会が国外企業に対し税額の譲歩などのインセンティブを要求する一方、タイ政府がどのタイミングで東部回廊プロジェクトを実行に移すのかについては不明確なままです。

 タイはいつ対立が起こってもおかしくない不安定な政局であるのと同様に、スキルのある従業員が不足する厳しい状況に立っています。

 アジャリン氏は政治混乱のリスクは新たな投資家を不安にさせると理解はしているものの、企業は一連の騒動を予測できたと主張しました。