SETの衰退を食い止めるオフショア企業

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上場企業の純利益が支えるもの

タイ証券取引所(SET)幹部によりますと、タイ国内は不安定な経済状況であるものの、海外の多数企業による投資によって純利益は増加しており、市場の衰退を和らげる役目をしています。

200社以上の上場企業が海外から投資をしており、107社の総利益のうち、47%がオフショア投資によるもの、とSETシニア・バイスプレジデントのパコーン・ピータタワッチャイ氏は述べました。

「興味深いことに、タイに上場している海外企業の投資によって、中小企業よりも優れた純利益の増加を達成することができています。」と同氏。SETのデータ調べによると、572社のSET上場企業はトータル619社(非コンプライアンスや企業活動のない会社は除く)のうちの92.4%ありますが、2017年最初の3ヶ月で総純利益2,850億バーツで前年比21%上回りました。MAI上場企業のうち133社、つまり全139社の内の96%の企業によって11.8億バーツ、前年比4.1%増の総純利益を挙げたと報告されました。4月時点でSETとMAI上場の企業は時価総額281.9億バーツにより資金を増大しました。そのうち、271.9億バーツはSET、10億バーツはMAIで流通している株式です。

最初の4ヶ月間で、合計資金は518.5億バーツにまで上昇しました。タイの株式市場は海外投資家から見て今でも魅力的な市場で、先月は18.3億バーツ、1月から5月11日までに83.5億バーツの買い取引がありました。しかしながら、不動産投資家は慎重です。売り買いの比率が昨年の同時期は53%〜55%だったのに対し、4月には49.4%まで下がりました。4月のSET・MAI両市場での取引額は、悲観的な市場感情により、年間平均401億バーツ、昨年同時期に比べて8.2%下がりました。

しかし、5月11日付の平均取引額は少し上昇の415億バーツに上昇しました。4月末時点の両市場の合計資産は15兆8,000億の2016年の年末から1.9%上昇しました。SET市場の時価総額は、先月末時点で、前年比2.6%増の15兆5,000億バーツでしたが、MAI市場は24.6%減の3,210億バーツでした。4月末時点で、SETの配当利回りは3.2%、MAIは1.7%でした。

平均的なデリバティブ取引として、4月に一日当たり244,808件の契約がありました。最初の4カ月間に、平均的なデリバティブ取引のボリュームは年度初めの一日当たり291,043件の契約にくらべて2.1%増となりました。個別株先物取引の増加が大きく影響しています。

SETは、6月22日に「タイの大戦略運動」という題名で国内での講演会を予定しており、副首相ソムキット・チャトゥシーピタック氏も招待される予定です。